ペルー・アマゾン日記 Day 5 
 

小動物の楽園へ。

 地上最大のジャングル、アマゾンには大型哺乳類がほとんど存在していません。それは全域に木が生い茂り、動物が大型化するメリットがあまりなかったからのようです。そのため鳥や木の上で暮らす動物、昆虫が生息しやすい環境になっています。小動物の楽園を訪ねていきましょう。


 

ピラニア釣り

 日本では恐怖の淡水魚的なイメージを持たれているピラニアですが、アマゾン川ではいたるところにいます。これまたハリウッド映画の「溺れた人間を集団で襲い骨だけにする」ようなシーンが浮かびますが、実はかなり臆病な魚で、基本的には自分より大型の動物には寄っていきません。
 ただ、血の匂いで興奮するらしく、動物園でもあえて興奮させて、水面が盛り上がるほどの食らいつかせるのがあるそうです。ただアマゾン川のツアーで、どこでもピラニア釣りは定番というほどで、危険な魚ではないようです。

 ピラニア釣りの竿は、枝の先に針をつけただけのものです。ちょっと大きめな肉をつけると、簡単に引いてきます。5分もしないうちに連れ始めました。タンパク質が豊富だそうです。

朝の通勤・通学ラッシュ。アマゾンでもあるんだと驚く

 結婚記念日に乗船していたというコロンビアのカップル。アマゾンは南北アメリカ大陸では観光地として知られています。日本人にとっての屋久島といった感覚のようでした。

 

アマゾンは野鳥の楽園だった。

 大型哺乳類が存在せず、大河の小魚という鳥にとっての食料に事欠かないアマゾンは、鳥の楽園といえるでしょう。その種類は本当に豊富で、鷲やコンドルなどの肉食性の鳥から、樹の実を食べるようなものまで多彩です。その色彩もカラフルなものから地味なものまで。風貌もくちばしの長いものから肉食の短いものまで本当に多彩です。
 「バードウォッチャーであれば、一度は絶対に行ってみるべきな場所だよ」とボートスタッフはいつも話していました。

目の周りが可愛いオウム
魚やはり肉食系の怖さがある鷲。爪も尖そうです。

 

淡水イルカが近づいてくる。

 アマゾンには多くの支流が注ぎ込みます。そんな川の合流点には多くの淡水イルカが生息しています。水の透明度が低いアマゾンのイルカはほとんど目が見えないそうです。その分耳が発達していて音波で周りが理解できるとのことでした。見ものはピンクイルカです。これは主食のプランクトンの色が身体に移ったのだそうです。そういえばフラミンゴもそうでした。

淡くグレイがかったピンクイルカ
2つの色の違う川が合流するところ

グレイイルカが水面に飛び出した

 

カピバラ、フンボルト
ウーリーモンキーと出会う。

 アマゾンは小動物の楽園でもあります。ボートをゆっくり走らせると、岸沿いの木が大きく揺れています「モンキーだ!それもフンボルトウーリーモンキーだぞ!」エクスペディションスタッフが、大きなアクションと小さな声で、指さします。「あそこだよ!わかるかい」望遠レンズを向けるとメガネザルのような小さな猿が集団で木々を渡っていきます。
 現地の子供達がカピバラと遊んでいました。ボートが近寄り「それは飼ってるの」と聞くと、「迷い込んでいたの面倒見てるんだ」との返事。まるで童話のような世界です。

木を伝っていたフンボルトウーリーモンキー
野生のカピバラでも人間になつくのは驚き

村の家の下で飼われていたナマケモノ。絶妙な可愛さです

 

今日のランチはチャイニーズ

 中国人の移民も多いペルーは中華料理も美味しいです。昼は揚げ春巻きに焼き鳥(ピーナッツソースをつけて食べるのがペルー式です)それに生春巻き、チキンソテーとアジア人に馴染む料理です。
 料理はシェフが説明に席を回ってくれます。ペルー料理も絶品でしたが、料理を通じてペルーがどんどん理解できていくのが旅の楽しみを深くさせてくれました。

ほぼ和食といってもいい、フライド系の一皿
地産の鶏肉の弾力と味は本当に驚かされました

 

リゾートロッジがたくさんで驚く

 東洋の端っこからアマゾンを見ると、人が踏み入れていない未開の守るべき大自然という印象を持ちますが、それは住んでいない人の勝手なイメージだったかなと思いました。
 どうやって行くのかわかりませんが、アマゾンの支流には多数のリゾート施設がありました。トムソーヤの冒険のハックの家のようなツリーハウスや拭き屋根だけど近代的に見えるホテルとか…
 ここで生活している人がいて、人間も含めてアマゾンが存在しているという事がわかります。妄想的な夢が一つなくなりましたが、力強いアマゾン、守るべきアマゾンが感じられ、帰国してから無意識にエコライフをしています。

川に面して建つホテルの風景
現代的な構成のリゾートロッジも見えました

アクア・ネラから見る最後の夕景。グッときます

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