PLACES

忘れられない旅をしよう:
旅のはじめかたから考える

同じ場所を訪ねても、人によって、あるいは旅の仕方によって印象は大きく変わります。同じ場所でも、知り合いに案内されて、なんの問題もなくたどり着いたか、自分で地図を見ながら苦労してたどり着いたかで印象が違ってくるでしょう。多くの旅行の場合、一生に一度しか行かない場所かもしれません。
できるだけ、印象深い旅をしたいですね。


 

ウェブによって劇的に便利になった旅行

 旅行先の情報が一番必要なのは、旅行に出発する前でしょう。旅先でどこに行くか、何を食べるか、そんなことを考えることが旅の楽しみだと思っています。すべてがおまかせのツアーを選ぶほど日常が忙しいわけでなければ、出発前から旅を長く楽しんだほうがいいでしょう。
 筆者は16年ほど前に、自分の人生を見つめ直すようなキッカケがあり、世界一周の旅をしましたが、今と比べてインターネットの情報は無いに等しく、ごく限られたホテル予約くらいしかなかったような気がします。
 今は4travelで旅行者の生の感想を読み、Expediaで航空券の値段を調べBooking.comでホテルを予約することが可能です。多くの国では、バスや鉄道も予約することができますし、その購入の仕方まで誰かが書いてくれています。そして、外国語のページもまるごと翻訳できるので、海外の知らない言語でも、申込みはそれほど難しくなくできるようになりました。

あのイーハトーヴォのすきとお

 

個人旅行の環境も劇的に安全になった

 ウェブで現地情報が調べられることになったことで、安全に関する情報も現地とあまりズレがなく得ることができりるようになりました。最近多いのは、戦争絡みと物騒ですが…ただ旅行者に必要な情報は、メディアのニュースと一緒ではないので、意識的に旅行でと判断することは大事でしょう。直近のニュースであればイエメンのフーシ派をアメリカが攻撃したというニュース。最も広く意図すれば、中東・イスラム社会は危ないという話になります。
 アメリカ系のメディアは簡単にそういう雰囲気で書きますが、同じイスラム系でもエジプトやUAE、トルコはほとんど影響もないですし、チュニジアやモロッコに至れば、全く影響はないでしょう。
 現地情報は、旅行先に住む日本人のブログや現地日本大使館の情報が精度が高いでしょう。緊急で重要なものは現地の日本大使館に問い合わせるのも手でしょう。

 

自分だけの目的地を見つけることができる

 例えばパリの北駅周辺は危ないとガイドブックには書かれています。実際に行ってみると中東・アフリカ系の移民が多いエリアですが、彼らがレストランや雑貨店を営んでいます。だからといって危ないわけではなく、むしろ多国籍感を楽しめるところでした。
 また、同様に中東移民が多く、以前はテロ組織が潜伏していた超危険地区と言われたサンドニ(マリー・アントワネットのお墓があります)ですが、政府がテロ組織を壊滅させ、移民向けの住宅を建て雇用を促進した影響で、安全な場所になっていました。駅には大型デパートがあり、広い商店街ができています。
 今でも有名ガイドブックの最新刊で危険地区になっていますが、泊まったホテルで「サンドニって危ない?」と聞くと、浦島太郎でも見るような笑顔で「大丈夫よ」と言われたのが印象的でした。情報はウェブのほうが新しいのでしょう。

 

初めての土地を旅するのはいつだって冒険

 wikipediaで冒険を調べると、「日常とかけ離れた状況の中で、なんらかの目的のために危険に満ちた体験の中に身を置くことである」とありますが、それであれば極端な話、東京に住んでいる私がソウルに旅行する事だって、ちょっとした冒険です(ただし個人旅行ですが)。人生の視野を拡げるために、レストランでボラれる危惧や、道に迷い・飛行機や電車に乗り遅れるような危険は、初めての旅行先では当たり前に満ちています。
 そういう意味では、個人旅行は冒険で、グループツアーは観光旅行かもしれません。
 個人旅行は、日常の中にも小さな冒険は多く潜んでいていることに気が付きます。実はその気づきが人生を楽しくする視点だったりするように思います。

 

安心の個人旅行のための5つのポイント

 旅行の準備を大きく分けると航空券・現地の移動手段・宿泊先・衣類そして現地でのコミュニケーションでしょう。海外の個人旅行でも日本の個人旅行でもやることは同じです。荷造りや衣類は人それぞれ(特に女性は)違ってくると思います。ただ最近はコインランドリーがある観光地が多く、ホテルに頼まなくても洗濯ができたりします。個人的には有料wifiと同じく、高額の洗濯も使われない古いサービスになっているように思います。
 もう一つ、現代の旅行において海外でスマホの回線をどうつなげるかということがありますが、こちらに関しては実は楽天モバイルに入れば解決してしまうということがあります。これは次回以降で詳しく書こうと思います。
 あと心配度が高いのは、現地での交通機関でしょう。これもgoogleがほとんど解決させてしまっています。googleMapがつながれば、現在地と目的地を入力するだけで、交通手段の候補が出てきますので、日本でバスを探すレベルになっています。

 ほとんどガイドブックでは騙されることへの注意が脅し文句のように書かれています。ただ最近は日本のほうが貧乏になってきていて、わざわざ日本人を狙って騙すようなことも無くなっている感があります。とはいえ筆者も数万円というところまでは騙されたことがありますが、アジアよりもヨーロッパのほうが騙し方が高度です。
 いずれにしても世界中どこでも騙す人はいますが、その雰囲気や見極め方などは旅で学べた事が多かった気がします。それは以降の人生で宝のようなものです。